新築でカビだらけになったら|施工会社への連絡・10年保証の範囲・業者に頼む場面

新築でカビだらけになったときの対応を、国の機関と掲載業者の公式サイトの記載からまとめました。新築でもカビが出る原因、連絡の前に残す記録、品確法の10年の担保責任と民法の1年以内の通知、住まいるダイヤルの相談と紛争処理、カビ取り業者に頼む場面、住み始めてからの対策を解説します。
目次
新築でカビだらけになったら、先に売主・施工会社へ連絡する

この記事のポイント
- 新築でカビが出たら、自分で業者を呼ぶ前に写真と日付を残して売主・施工会社へ連絡する。補修の責任がどちらにあるかを先に決める
- 品確法の10年の担保責任は「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の瑕疵が対象。民法では、不適合を知ってから1年以内の通知が要る
- 話し合いが進まないときは住まいるダイヤル(03-3556-5147)。カビ取り業者は、第三者の調査や、補修を待てないときの除去で頼る
新築でカビだらけになったら、まず家を建てた施工会社か、買った売主に連絡します。引き渡しから間もない家のカビは、建てたときの条件が原因になっていることがあり、補修を誰の費用で行うかが問題になるためです。
この記事では、新築のカビの原因、連絡の前に残す記録、法律で決まっている保証の範囲、相談先、カビ取り業者に頼む場面を、国の機関と掲載業者の公式サイトの記載からまとめました。
新築でもカビが出る原因

新築でもカビは生えます。カビバスターズ本部はFAQで、建築中の雨、乾燥不足、換気不良によって新築でもカビが発生することがあると説明しています。
カビバスターズ仙台は、東北の新築でカビが出る理由として次の4つを挙げています。
- 施工中の濡れ冬の雪や梅雨の雨が、構造材や合板に残る
- 高気密・高断熱湿気が逃げにくく、結露しやすい
- 基礎コンクリートの乾燥不足床下の湿度が上がりやすい
- 引き渡し前の閉め切り入居までの間、換気されない期間ができる
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)の相談事例には、新築の床で結露した相談への回答があります。高気密・高断熱住宅で施工中に湿気を多く含んだ場合、竣工後しばらくは結露が出て、2年目から少なくなることが見られるという説明です。
別の事例では、引き渡し直後から結露が直らない寝室について、外壁の断熱材の不足や換気の不足などを原因の候補に挙げています。
掲載業者の施工事例にも新築のカビがあります。
- カビバスターズ岡山
- 建築中に雨水が入り、新築時に床下がカビだらけだった事例。新築の引き渡し前に、施主からカビ臭いと指摘があり、調査・除カビ・真菌検査をして引き渡した事例
- ハーツクリーン
- 新築戸建ての床下カビで、基礎部132.5㎡などを除カビ・防カビした事例。作業費は1,756,898円(税込)で、問い合わせから完了報告まで約半年
カビが出やすい場所(床下・壁の中・北側の部屋・押し入れ)は、家の建て方や地域で変わります。見えない場所の結露では、東京都が窓で結露しなくなると押入や家具の奥など見えない場所で結露し、カビが大量に発生することもあると注意を呼びかけています。
連絡の前に残しておく記録

施工会社や売主と話すときに、いつ・どこで・どのくらいのカビかを示せると、話が早く進みます。拭き取る前に残してください。
- カビの写真(全体と近くの2枚)。日付が分かる形で、場所ごとに撮る
- 気づいた日と、そのあと広がったかどうかのメモ
- 部屋の温度と湿度。東京都は温湿度計を置くことを勧め、湿度40〜60%を目安にしている
- 24時間換気を止めていないか、窓の結露がどのくらいかといった住み方の記録
- 契約書・保証書・アフターサービスの基準書。どの部分を何年見てもらえるかが書いてある
連絡は電話のあとにメールや書面でも送り、送った日を残します。住まいるダイヤルの相談事例でも、結露の原因を特定して対策をとることを書面で約束してもらうよう勧めています。
法律で決まっている保証の範囲(品確法と民法)

新築住宅には、契約書の保証とは別に、法律で決まっている責任があります。
品確法:引き渡しから10年
住宅品質確保法は、新築住宅の請負人と売主に、引き渡しから10年間、「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の瑕疵について担保の責任を負わせています。これより買主に不利な特約は無効です。
国土交通省の資料は、雨水の浸入を防止する部分の例に屋根・外壁・開口部を挙げています。
民法:知ってから1年以内に通知
民法は、引き渡された家が種類や品質で契約の内容に合わない場合、買主・注文者がそれを知った時から1年以内に売主・請負人へ知らせないと、補修や損害賠償などを求められなくなると定めています(売主が知っていた場合などを除く)。
気づいたら早めに知らせることが大切です。
カビそのものが品確法の瑕疵に当たるかを、国の資料ははっきり示していません。雨漏りが原因のカビなら「雨水の浸入を防止する部分」の不具合として相談できる余地があります。
結露が原因のときは、断熱や防湿の施工が契約どおりかが論点になるため、施工会社の説明と第三者の見立てを比べます。
新築住宅の事業者は、10年の責任を果たすための保険への加入か保証金の供託が義務づけられています。保険付きの住宅なら、引き渡しから10年以内に瑕疵があったとき、補修した事業者に保険金が支払われます。
個別の事情で結論は変わります。法律の判断が要るときは、下の相談先で弁護士・建築士に相談してください。
施工会社と話が進まないときの相談先
住まいるダイヤル(公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター)は、国土交通大臣指定の住宅の相談窓口です。新築住宅の不具合や事業者との話し合いについて、建築士が電話で相談に応じています。
- 電話相談
- 03-3556-5147。10:00〜17:00(土日・祝休日・年末年始を除く)
- 専門家相談
- 建設住宅性能評価書のある住宅(評価住宅)と、住宅瑕疵担保責任保険の付いた住宅(保険付き住宅)は、弁護士と建築士のペアによる対面相談(1時間)を原則無料で受けられる
- 紛争処理
- 評価住宅・保険付き住宅なら、全国の弁護士会の住宅紛争審査会に「あっせん」「調停」「仲裁」を申請できる。申請手数料はいずれも1万円(2022年9月30日以前に保険を申し込んだ2号保険付き住宅は1万4,000円)
自分の家が評価住宅か保険付き住宅かは、引き渡しのときの書類(建設住宅性能評価書、保険付保証明書)で確かめられます。
カビ取り業者に頼むのはどんなとき

補修の責任が施工会社にあるなら、カビ取りも施工会社の手配で行うのが基本です。自分で業者に頼むと、その費用を後から請求できるかで揉めることがあるので、依頼の前に施工会社と費用の持ち方を話してください。
そのうえで、カビ取り業者を呼ぶ場面と、選ぶときに聞くことを並べます。
第三者の調査がほしい
施工会社の説明に納得できないとき、含水率の測定や菌検査で状態を数字に残します。カビバスターズ各社の料金表では、含水率の測定が33,000円〜、付着菌検査が1か所27,500円〜(いずれも税込)です。
補修を待てない
家族の体調が心配、カビ臭くて住めない、施工会社の対応が遅い、というときです。費用の扱いを施工会社と書面で決めてから頼みます。
引き渡し前に確かめたい
カビバスターズ仙台は、引き渡し前に含水率の測定と目視調査を行い、カビのリスクを数値で記録する点検を案内しています。
業者を選ぶときの確認
新築の事例があるか、調査の報告書を出せるか、施工会社とのやりとりに使える写真や数値を残せるかを聞きます。
床下のカビの料金は床下のカビ除去費用、壁や天井は天井・壁のカビの記事にまとめています。
住み始めてからできる対策

- 24時間換気
2003年7月から、住宅の居室には換気回数0.5回/h以上の機械換気設備(24時間換気システムなど)の設置が原則として義務づけられています。シックハウス対策の設備ですが、住まいるダイヤルの事例も、生活で出る水蒸気を計画的な換気で外へ出す必要があるとしています。
止めずに使ってください。
- 湿度
- 東京都は湿度40〜60%を目安にし、60%を超えるとカビやダニが発生しやすくなるとしています。温湿度計を置き、除湿機やエアコンの除湿で調整します。
- 結露の出る場所
- 調理や入浴の前後と寝る前に換気します。家具は壁から離して置き、押し入れには空気の通り道を作ります。
- 床下
- 部屋がカビ臭いのに見える場所にカビがないときは、床下を疑います。点検口があれば照らして写真を撮り、施工会社に見てもらいます。
よくある質問
新築のカビで裁判をしないと補修してもらえませんか?
いいえ、裁判の前に使える手続きがあります。評価住宅と保険付き住宅なら、住宅紛争審査会に「あっせん」「調停」「仲裁」を申請でき、申請手数料は1万円です。まずは住まいるダイヤル(03-3556-5147)に電話で相談してください。
新築のカビは10年保証の対象ですか?
原因によります。品確法の10年の責任は、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の瑕疵が対象です。雨漏りが原因なら相談できる余地がありますが、カビそのものが対象になるかを国の資料は示していないので、契約書の保証とあわせて施工会社に確かめてください。
新築の家がカビ臭いのに、カビが見つかりません。
床下や壁の中など、見えない場所を疑ってください。掲載業者の事例には、新築の引き渡し前にカビ臭いと指摘があり、床下を調べてカビが見つかったものがあります。点検口から写真を撮り、施工会社に床下を見てもらうよう頼みます。
新築マンションでカビが出たら、どこに連絡しますか?
分譲マンションなら、まず売主(分譲会社)のアフターサービスの窓口に連絡します。共用部分からの水漏れが疑われるときは、管理会社にも知らせてください。賃貸なら、管理会社か大家に連絡します。
まとめ
- 新築でカビだらけになったら、拭き取る前に写真と日付を残し、売主・施工会社へ連絡する
- 建築中の雨、基礎や構造材の乾燥不足、高気密住宅の結露、施工の不備などが原因になりうる
- 品確法は構造と雨水の浸入を防ぐ部分の瑕疵に10年の責任を定め、民法は不適合を知ってから1年以内の通知を求める
- 話が進まなければ住まいるダイヤル(03-3556-5147)。評価住宅・保険付き住宅は専門家相談と紛争処理が使える
- カビ取り業者は、第三者の調査や補修を待てないときに頼む。費用の持ち方は先に施工会社と決める
床下のカビ除去に対応する専門業者(40社)や天井・壁に対応する専門業者(54社)を、Google口コミの評価順で比較できます。
参考(2026年10月24日確認)
- e-Gov法令検索「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(第94条・第95条)
- 国土交通省「品確法に基づく瑕疵担保責任の特例の概要」
- e-Gov法令検索「民法」(第566条・第637条)
- 国土交通省「新築住宅を引き渡す建設業者に求められる対応」
- 住宅瑕疵担保責任保険協会「住宅瑕疵担保履行法とは」
- 住まいるダイヤル「電話相談サービスのご案内」
- 住まいるダイヤル「専門家相談と紛争処理の対象が拡大!」
- 住まいるダイヤル「紛争処理手続の利用の仕方」
- 住まいるダイヤル 相談事例「新築住宅の床で結露を生じた。」
- 住まいるダイヤル 相談事例「築3年の木造住宅。引渡し直後から、2階寝室で結露が直らない。」
- 国土交通省「シックハウス対策について知っておこう。」
- 東京都「健康・快適居住環境の指針(平成28年度改定版)」
- 東京都保健医療局「結露が多くて困っています|居住環境FAQ」
- 新築のカビの説明・事例・料金(各社の公式サイト):カビバスターズ本部(よくある質問)/カビバスターズ仙台「引渡し前カビ点検」/カビバスターズ岡山(施工事例)/ハーツクリーン(施工事例)/カビバスターズ大阪(料金)
本記事は掲載業者の公式サイトおよび公的機関の公開情報をもとに編集部が作成した一般的な解説です。個別の症状・建物の状態については、各業者の現地調査や医療機関にご相談ください。料金・対応内容は業者ごとに異なります。
